日本航空(JAL)と海上保安庁の航空機が衝突した事故の影響で、羽田空港では3日、約100便が欠航した。Uターンラッシュと重なり、空港は搭乗機の振り替えを求める客らで混雑した。
事故が起きたC滑走路付近ではこの日、警視庁が現場検証を実施。国内便を中心に、JALと全日本空輸(ANA)の約100便が欠航になり、計1万9千人の乗客に影響が出たとみられる。
「緊急脱出、案内をよく聞きたい」
混乱は事故があった2日夜から続き、約1100人が空港で一夜を明かした。ホテルに臨泊したという青森県の自営業の男性(75)は、3日朝の振り替え便も再び欠航になり、午後4時の便に回ったという。「まさか飛行機が燃えるとは」と事故を振り返り、「きょうは出入り口付近の席がとれなかったので、緊急脱出について機内での案内をよく聞こうと思います」と話した。
影響は各地に及び、新千歳空港でも空港から提供された寝袋にくるまって寝る家族連れらの姿があった。徳島県から北海道へ旅行に来ていた会社経営の盛文武さん(38)の一家5人は、炎上したJAL機の次の便で羽田空港に向かったが、事故の影響で新千歳に引き返した。
4日の仕事始めに間に合うように、何とか確保したチケットは福岡経由。「帰りの便が決まらない方もいる。乗れるだけ幸せです」と盛さんはほっとした表情を見せた。
臨時便も運行
午前中を中心に多数の欠航が出たことを受けて、ANAやJR各社は臨時便を出すなどした。(小早川遥平、長谷川潤)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル